→こういった悩みに答えていきます!
fa-check本記事の内容
fa-check本記事の信頼性
この記事を書いている僕は三菱「霧ヶ峰エアコン」の完全分解洗浄に成功しました。
<シロッコファンの取り出し>
作業のコツを残しておくことで、次回の作業が格段やりやすくなるので整理しておきます。
fa-check本記事の背景
今回は「【カビ取り】霧ヶ峰エアコン「MSZ-ZXV7116S」の分解方法16Step」の続き記事です。
霧ヶ峰エアコンを利用している方にとっての悩みは、シロッコファンを取り外した分解洗浄が難しい点ですよね。
また、エアコン洗浄業者でも通常分解という基盤を外さずに洗浄する場合もあるとおり、骨が折れる作業です。
実は僕も、この通常分解(ただし、溶剤を使った熱交換器の洗浄は実施)で3年間過ごしてきました。
今回、作業をする中で「作業中のコツは残しておいたほうが良い」と感じ、まとめておこうと思います。
fa-check本記事を読んだ後の姿
この記事を読むことで、霧ヶ峰エアコン「MSZ-ZXV7116S」の完全分解洗浄をすることが出来るようになります。
<今まで(通常分解)>
今までは通常分解止まりだったので、基盤上下の隙間から熱交換器やシロッコファンを洗浄する形でした。
これでも十分カビ取りの効果はあったように感じてました。
完全分解するまでは…。
<今回(完全分解)>
完全分解すると、見えなかったカビが大量に出現。
これを全部洗浄することで、今度こそ安心してエアコンの冷気を楽しむことが出来ます。
作業のコツ
完全分解を行っていくうえで、とても大切な目線があるので先に書いていきます。
作業はなるべく早い時間から作業できる日にしたほうが良いです。
理由は何だかんだ時間を要するからです。
僕は昼13:00から開始して、試行錯誤しながら作業を行ったので22:00までかかりました。
理由はエアコンが無い真夏の室内作業は地獄だからです。
僕は終始汗が止まらず、Tシャツが2/3以上ぐっしょりになりました。
準備物
次に必要な準備物を説明します。
脚立
脚立は高さがあるやつがおすすめです。
理由は常に上を向いて作業するのでシンドイからです。
僕は少し保管場所を取ってしまいますが、約180cmと約80cmの脚立を併用しました。
ドライバー
各種ビスを取り外すためのものです。
先端に磁石が付いている物を選ぶ良いと思います。
噴霧器
エアコン本体の洗浄に使用します。
溶剤の吹付けや水洗いができます。
この記事を書いている時点で4年経っていますが、現役で活躍しています。
ブロアー(任意)
熱交換器を洗浄後、ブロアーで水滴を驚くほど早く取り除くことが出来ます。
僕も初めは使って無かったですが、一度ブロアーの快適さを知ってしまうと辞められないです。
エアコンカバー
僕が昔から使っている物を載せておきます。
商品選びのコツは「エアコンを360度覆えること」です。
もし買い替えるなら、次のような商品が気になってます。
ゴム手袋
カビや洗浄溶液を直接触れない為のものです。
100均でも良いですが、ブカブカではなく手にフィットする物を選ぶ事がコツです。
【手順1】基盤のコネクターを外す
まず初めに、基盤の各種コネクターを取り外します。
その際に必ず押さえておくべきことは次のとおりです。
①取り外す前の状態で写真を撮る
②写真撮影は枚数多め・引き画角も撮る
この作業前の写真を写真を撮ることで、戻し作業の安心感が格段に上がります。
具体的には基盤の左側、真ん中、右側を必ずピントが合っている状態で撮影しましょう。
<基盤の左側>
<基盤の真ん中>
<基盤の右側>
<作業後の写真>
私は緊張してしまって、右側のコネクター外しを後にしてしまいました。
ただ、この時点で一気に全て取り外しておいて大丈夫だと思います。
【手順2】アースを外す
次に、エアコン本体右上に付いているアースを取り外します。
アースの取り外し方は、マイナスドライバーでアースの根本から押し上げる(テコの原理)ことです。
<作業中>
それでも、なかなか取り外せない場合があると思います。
特にツメで留まっている訳ではないので、根気よく外しましょう。
<作業後の写真>
【手順3】ムーブアイユニットを外す
次に、基盤ボックスから外した配線達をせき止めているムーブアイ部分を取り外します。
こちらもシンプルな作りになっていて、中心にあるツメ1箇所で留まっています。
なので、ツメをズラすと簡単に取り外しできます。
<取り外しているところ>
ここで、取り外した直後に必ずやってほしい作業があります。
理由は、配線をもとに戻す時に「あれ、どういうルートで配線通っていたっけ…?」と悩むからです。
<配線の流れを撮影>
この状態だと、配線も3ルート存在していて複雑なので必ず撮影しておきましょう。
【手順4】基板を抜き取り
次に基盤ボックスを取り外しにかかります。
作業のコツは次のとおりです。
①配線を全て横に束ねる
②右側の銀色箱の両サイドにツメが2箇所
③右側に立って作業すると見えやすい
まず、各種配線は全てエアコン本体右側に束ねておいたほうが良いです。
なぜなら、基盤ボックスを取り外す際にひかかってしまうからです。
<配線を右側に束ねる>
この写真では、一部(画面左側の黒・白・赤)の配線がそのままになっていますが、必ず右側に束ねておいてください。
僕は基盤ボックスを取り外す際に、このケーブル達に邪魔をされました(笑
そして、基盤ボックスを取り外す際は、銀色のプレートが付いている部分の両サイドにツメ(2個)があるので緩めます。
<1箇所目>
<2箇所目>
そして、このツメを取った銀色プレート部分から左に基盤ボックスを左に抜き取るイメージで取り外します。
<抜き取り風景>
左手で基盤ボックス上部を、右手で各種ひかかりを解消する姿勢にすると良いかと思います。
<取り外した基盤ボックスの裏面>
ここも掃除をした事が無いので、ほこりが溜まっていますね。
<ドレンパンの汚れ>
【手順5】真ん中の白いカバーを取る
この後、ドレンパンを取り外すための下準備をしていきます。
具体的にはエアコン本体株についている白いプレートを取り外します。
・真ん中のツメで刺さっているだけ
・これを外しておかないと、ドレンパン取り外しの時に落下する
この白いプレートは、単純に1つの爪で刺さっているだけです。
なので、手前に引き出すと簡単に取り外すことができます。
<取り外し後>
この白いプレートにもだいぶほこりが溜まっているので、きれいに洗いましょう。
【手順6】ドレンパンを取り外す
今度はドレンパンを取り外していきます。
取り外す際の主なコツは、次の通りです。
①ドレンの水を拭き取っておく
②両サイドの支えで止まっているだけ
③排水コネクターを抜き取る
直前までエアコンを使用していた場合はドレンパンに水が残ってる場合があるので、必ず拭き取っておきます。
そしてドレンパンは、次の写真の通り支えで止まっているだけです。
<支え>
まずは左側の支えを引き抜くように持ち上げるとドレンパンが外れます。
また、ドレンパン右側には排水ホースと繋がるコネクターがあります。
<排水ホースのコネクタを外す>
霧ヶ峰はコネクターがフックになっているので、押すだけで簡単に取り外すことができます。
<コネクターを外したところ>
後はドレンパン本体を手前に引き抜きましょう。
<ドレンパンを取り外したところ>
ドレンパンを取り外すまでは見えなかった黒カビが大量にあることがわかるかと思います。
もう…絶句の光景ですよね
ちなみに、ドレンパンを取り外してよく観察すると、黒カビだけじゃなく白カビまで発生していました。
<黒カビ・白カビ>
こんなところに触れた空気を吸っていたと思うと、今でも恐ろしいです…。
さて、完全分解の最終工程に入っていきいますので、もう少し頑張りましょう。
【手順7】シロッコファンを取り外すための下準備
次に、シロッコファンを取り外すための下準備に取り掛かります。
まず初めに、シロッコファンを固定しているビスを取り外します。
具体的には、 シロッコファンの右側一部に隙間があり、その中にシロッコファンを抜けないように固定しているビスがあります。
<実際の写真>
このビスを緩めるか、取り外します。
そして、 今度はエアコン本体左側のビス2カ所を取り外しておきます。
これをすることで、熱交換器を持ち上げつつシロッコファンの抜き取りが可能になります。
<サイドのビス2箇所を外す>
【手順8】シロッコファンを抜く
分解作業もクライマックスに入ってきます。
シロッコファンを抜き取る際のコツは次の通りです。
①左側を持ち上げる
②黒色のファンを固定するゴムを取る
③シロッコファンを抜き取る
右手で熱交換器を持ち上げることで軽く隙間を作り、そこで左手でシロッコファンを抜き取ります。
その際、シロッコファンには、黒色固定ゴムが付いているので、無くさないように取っておきましょう。
また、シロッコファン抜き取る際は、熱交換器に当たらないように注意することがとても重要です。
なぜなら、熱交換器は少し触れただけで変形してしまうからです。
<実際の写真>
写真のように斜めに抜くと 熱交換器を傷めずに取り外すことができます。
理由は手がめっちゃ汚れるからです。
<抜き取ったあと>
僕はあまり気にせず作業をしていたら、この写真のようにカビまみれになってしまいました。
ここまでの作業、本当にお疲れ様でした。
掃除付きの三菱エアコン「霧ヶ峰」を完全分解するのはコツが要りますが、各種汚れを見たら一気に疲れが吹っ飛びますよ。
【手順9】各種洗浄する
各種分解した部品を洗っていきます。
洗浄方法は以下の記事(前編)で整理しているので、今回はそれ以外で考慮したコツについてお伝えしたいと思います。
» 【カビ取り】霧ヶ峰エアコン「MSZ-ZXV7116S」の分解方法16Step
【ポイント1】フィルターは水に弱い
一番初めに取り外したのうち、黒い方は水に濡らさない方が良いです。
理由は破れやすいからです。
もちろんそんな事を知らない私は破ってしまいました…。
<破れたところ>
ちなみに安心してください。消耗品なので調達可能です。
以下に調達情報を乗せておきます。
MAC-335FTという形で後継機になっているようです。
» (ビックカメラ)空気清浄フィルター 帯電ミクロフィルター MAC-335FT
»(ヨドバシカメラ) 三菱電機 MITSUBISHI ELECTRIC MAC-335FT [エアコン用フィルター]
»(Joshin) エアコン用帯電ミクロフィルターMITSUBISHI 帯電ミクロフィルター
このフィルターは10年間持つみたいですが、帯電ミクロフィルターと一緒に交換しました。
» (ビックカメラ)【エアコン用】フィルター MAC312FT
»(ヨドバシカメラ) 三菱電機 MITSUBISHI ELECTRICMAC-312FT [ルームエアコン(霧ヶ峰) 空気清浄フィルター アレル除菌脱臭空清フィルター]
ちなみに僕はビックカメラで購入しました。
【ポイント2】シロッコファンの汚れは手強い
シロッコファンのブレードについている黒カビはとてもしつこいです。
カビキラーやブラシで落とし切ったつもりだったのですが、乾燥後に確認するとブレード側面に大量に残っていました。
<カビが残っている状態>
正直、この状態に気づいたのが夜の19時だったので、このまま見て見ぬふりをするか最後までカビを落とすかで悩みました。
ただ、中途半端に掃除をしても数カ月後に後悔するだけなので、今回でカビを落とし切る選択をしました。
残ったカビを落とすには、根気よくウェットティッシュを細い棒に巻き付けて拭き取っていく形です。
<ブレード個々の掃除>
結果、僕は約2時間かかって、すべてのブレードのカビを取り除くことに成功しました。
<シロッコファンの掃除完了後>
特に各ブレードの両端にカビが溜まりやすいので、丁寧に取り除きましょう。
【ポイント3】養生をシッカリとする
次にエアコン本体の洗浄は養生が最重要。
次回の作業のために忘れがちなポイントを載せておきたいと思います。
<シロッコファンのモーター部分>
<シロッコファンの受け軸部分>
<電気系統>
こちらはタオルを活用することで、水が入ったとしてもすぐに吸収してくれる効果を狙います。
ちなみに、作業後の床掃除にも併用できるので便利だと思います。
<エアコン背面>
エアコン背面は正面からは全く見えません。
しかし、所々壁に向かって穴が空いているので必ず養生したほうが良いです。
<吹出口周辺その1>
吹出口周辺は起毛素材のモールが貼られており、そこに洗い流したカビが付着するリスクを避けるためです。
加えて、凹凸になっているので水滴が入ると乾燥時に面倒という側面もあります。
<吹出口周辺その2>
上記養生に加えて、吹出口にはこの写真のように水滴を下に落とすガイドを作りましょう。
特に、養生テープ(ガムテープ)を本体に貼り付けるのではなく、上の一部分だけ接着してぶら下がっている状態が大事です。
理由は、この状態を作らないと一部の水滴がエアコン本体の下部(写真の青いカバーの根本)につたってしまうからです。
こういったポイントを押さえつつ、洗浄しましょう。
【手順10】エアコン本体を乾燥させる
洗浄したエアコン本体(熱交換器やプラスチック部分)をシッカリ乾燥させます。
特にブロアーを使用すると気持ちが良いぐらい水滴を落とすことができます。
・私はマキタのブロアー(18V)を使用
・熱交換器の上部分から下部分と順番に水滴を落とす
僕はエアコン洗浄歴3年ですが、ブロアーを使ったのは今回初めてでした。
ただ、次の写真のように勢いよく熱交換器から水滴が落ちる光景を目の当たりにすると必需品に感じます。
<熱交換器から水滴を落としているところ>
まとめ
最後までご覧下さり、ありがとうございます。
私が実際に感じたコツを忘れないように織り込んだら約6,000文字超の大作になってしまいました。
なので、この次に必要な組み立て編は別記事にしたいと思います。
あとは行動あるのみです。
まずは必要な物資を揃えるところから第一歩を踏み出してみてください。